GO歌詞意味解釈。BUMP藤原基央の作詞力は異常。から学ぶコピーライティング。

僕はGOが好きだ。

ポケモンの方ではない。
BUMPさんの楽曲の方だ。

情景がはっきりくっきり
目に浮かんでくるのだ。

そして、なんというか、こう
とてつもなく励まされる。
背中を押してもらえる。

▼BUMP OF CHICKEN「GO」ミュージックビデオ

最近ライブ映像も公開されたので
ぜひ聴いてみてほしい。

▼ライブ映像

僕はもうすでに100億回は再生した。
嘘、盛った。まぁ100回は見たかな。

 

BUMPの曲は歌詞が秀逸だ。

演奏やメロディーや声も
もちろん魅力的ではある。

だが、歌詞だ。歌詞の魅力が異常。
藤原さんの作詞力には圧倒される。

 

まず冒頭部分。

歩くのが下手って気づいた
ぶつかってばかり傷だらけ
どこに行くべきかも曖昧
でこぼこ丸い地球の上

 

「でこぼこ丸い地球の上」

というフレーズが
この後も何度か出てくる。

でこぼこ、なのに丸い。

 

もしこれが、

「でこぼこ丸い」

とだけ言われても、
ん?なんのこっちゃ?となる。
でもそこに

「地球の上」

という情報が加わるだけで、

「あぁ。うん。なんとなくわかる。」となる。

「ほんと歩くのって大変だよね〜。毎日。
ぶつかってばっかで傷だらけだよ。
そもそもどこ行きゃいいかわかんねーし。
でこぼこ道ばっかだよな。地球は丸いはずなのに。」

みたいなことか。と。

 

これがやばいのだ。

たった一言、たった4文字
「地球の上」という言葉が加わるだけで
一瞬にして目の前に情景が浮かんでくるのだ。

逆に言うと、なるべく少ない文字数に
圧倒的な情報量を含ませるということ。

藤原さんは、その能力が半端ではない。

 

僕はこれぞまさしく、
「コピーライティング」だと思った。

コピーライティングというのは
まぁざっくり簡単に言うと
「文章でモノを売る力」だ。

言葉を巧みに操って、
商品の魅力を最大限に伝えて
それを必要としている人に買ってもらう。

それがコピーライティング。

 

このコピーライティングの力を極めると
文章だけで億単位の金額を動かす事ができるようになる。

文章だけで億を動かす人を
実際に僕は何人も見てきたし、
僕もそこを目指して日々精進している。

それくらい、ビジネスをする上では
コピーライティングは強力なスキル。

そしてこれまた奥が深い。

 

コピーライティングの世界でも
たった1つの言葉が加わるだけで
成約率が何倍にもなったり、

たった1つの言葉を削るだけで
反応率が格段に上がったり、

たった1つの言葉を換えただけで
反響率が劇的に上がったりする。

 

 

まさしくGOの歌詞と同じ。

たった4文字「地球の上」という言葉が加わるだけで
こんなにも心が震えて共感してしまう。

 

そして、心動かされる作詞と
心動かされるコピーライティング、
両者に共通していることとしては

「受け取り手に、はっきりとした”情景”を見させる」

という部分。

イメージとしては、
自分が脳内に作り出した抽象世界(情報空間)に
相手を引きずり込む、といった感じ。

たとえ相手が今どこで何をしていても、だ。

 

例えば、僕が今

・自分の部屋で苦い緑茶を飲んでいようが
・布団の中に逃げるように潜り込んでいようが
・電車を逃して次の電車を待っていようが
・どんよりとした曇りの日に散歩していようが
・深夜2時に熱いお風呂にプカプカ浮いていようが

いつどこで何をしていたとしても、
「GO」という曲を聞いたとたん
BUMPが作り上げた抽象世界に
一瞬にして引きずり込まれてしまうわけだ。

あの、日産スタジアムでのライブを思い出して
時空を超えて、当日にタイムスリップしてしまうわけだ。

 

このことを、僕の尊敬してる人は
空間を削り取る!と言ってたっけ。

そういうことなのだ。
コピーライティングも全く一緒。

 

反応率や成約率の高い文章を書くためには、

『読み手を自分の脳内の抽象世界に引きずり込む!』

ということを強くイメージして書く。

それも、

「なるべく少ない文字数で
いかにより多くの情報量を伝えるか?」

ということも強く想いながら。

作詞なんかはとくに
使える文字数は限られているから
「いかに少ない文字数で言いたいことを言うか?」
という部分は嫌でも考える必要が出てくるだろう。

 

ちなみに今僕も
この文章を書きながら
あなたにそれをやっている。

この文章を読んでもらう間、
僕の脳内に作られた情報空間に
あなたはワープしているわけだ。

いらっしゃい。まぁゆっくりしてっておくれ。

 

 

GOの歌詞で特に情景が見えるところは

途方に暮れて立ち止まって
泣いたらできた水たまり
映した無数の煌めき
懐かしい声で囁くよ

心が宝石を生むたびに
高く浮かべて名前つけた
忘れられてもずっと光る
星空は君が作ったもの

この部分。

 

心が宝石という名の
キラキラした大切な想いや
強い信念を生む。

そのたびに空高く浮かべて
それぞれの宝石に名前をつけてきた。

空に浮かべた宝石の数は
どんどん増えていって、
いつの間にか星空になっていた。

宝石たちでできた星空は
自分がそれを忘れてしまっていたときや
途方に暮れて立ち止まり泣いてたときにも
本当はいつでもずっと光っていて
自分を照らしてくれてたんだ。

自分の涙でできた水たまりに
宝石の星空が映り込んでいて、
昔の大切だった”想い”たちが
懐かしい声で囁くように、
そのことを教えてくれたよ。

 

都会の喧騒の中の
ひとけのない路地裏あたりで
そんなことを思ってる姿、

そんな情景が僕には見えた。

 

ラストのサビのフレーズも大好きだ。

とても素晴らしい日になるよ
選ばれなくても選んだ未来

選ばれなくても選んだ未来。

僕は自分のことを、
「特別」だとは到底思えない。

なにか天性の才能があるわけでもないし
自分のことは圧倒的凡人だと感じることの方が多い。

天才だと思い込みたかったが
本物の天才を見てしまうと
そんな思い込みは崩れざるを得ない。

「選ばれし天才」たちを見て
嫉妬したり羨んだりすることもある。

なんで僕が選ばれなかったんだろう、と。

 

でも、そんな「選ばれし者」ではない僕にも
「選びたい未来」は確かにある。

神様から選ばれなかったなら
自分から選んでやればいい。

才能なんか関係ねーよ。

おっしゃ、やってやる。

 

このフレーズを聞くとそんな風に思える。
勇気をもらえる。未来を信頼できるようになる。

 

 

そしてこれだ。

ここまで繋いだ足跡が
後ろから声を揃えて歌う

今までの足跡全部が
後ろから自分を応援するかのように
声を揃えて歌っている。みたいなことか。

なんなんだ、この
「これまでの過去を全部肯定された感」は。

消し去りたい嫌な過去も嫌いな自分も
何もかも全部が今の自分の役目につながっていたんだと。
全部が必要なことだったんだと思える。これ聴くと。

「過去の再定義」ってやつだ。

 

わかりやすい例でいえば
「失恋」とかがそうだ。

そのときは絶望したり
ふさぎ込んだりするかもしれないが、
また新しい人と出会うことができたときには

「この人と出会うための別れだったのか」

という風に、過去を再定義することができる。

 

もし今はまだ出会えてなかったとしても
そう思うことができれば前に進むことができる。

過去の出来事自体を変えることはできないけど
解釈なら、後からいくらでも変えることができるということだ。

出来事はひとつ。解釈は無限。

 

ビジネスでいえば
失敗を失敗と捉えるか、
ひとつの失敗例(データ)と再定義するか。

“失敗”と捉えた場合、そこで挫折して終わる。
“ひとつの失敗例”と捉えれば、
それは確実に次に活かすことができる。

だって同じ失敗はしなくなるから。

 

例えば僕は過去にブログを量産するビジネスしていた。

最初はまったく収益に結びつかずに
「まじでやってらんねー」と思った。

でもそこで投げ出してしまっていたら
ブログ量産は無駄な時間と労力を使っただけの
「消し去りたい過去」で終わってしまう。

でも、そこで諦めずに継続したことで
収益が出るブログがひとつ現れた。

 

すると、

「なるほど、こういった商品で
こういったキーワードなら収益がでるのか!」

ということがひとつわかる。

プラス、「これはうまくいかなかった」
という失敗例のデータもとれてるから、
次に新しくブログを立ち上げるときの
成功確率を格段に上げられるようになったわけだ。

 

こんな風に、
「消し去りたい過去」を再定義して
「必要な過程だった」と肯定する。
そして次につなげる。

これができるようになると強い。

 

 

そしてこれら2つのフレーズは
曲の中でも繋がっている。

とても素晴らしい日になるよ
選ばれなくても選んだ未来

ここまで繋いだ足跡が
後ろから声を揃えて歌う

たったの4行という少ない言葉数で
未来への信頼と過去の肯定を
同時に行わせてしまう、この作詞力。

 

未来への信頼と過去の肯定。

 

これができると、
停滞してた自分の世界は一気に回り出す。

言葉の力は本当に世界を救うと思った。

 

 

そして最後に、この曲の中で
僕が強いて選ぶなら一番好きなワンフレーズ。

一生今日が続いてほしい

なんなんだそれは。
なんなんだそれは。
大事なことなので2回ゆった。

たった一行なのに、
このワンフレーズの強さたるや。

こんな幸せな日が一生続いてほしい。
そんなこと想ったって無理なことは重々承知。

でも、そのことさえも忘れるくらいに
最高に幸せな一日だったんだからさ、
たまにはそんな風に想ってもいいでしょや。

みたいな感じかな。

幸福感の中に垣間見える圧倒的な切なさ。
このワンフレーズに詰まってる情報量はえぐい。

このフレーズ思いついた時
「バチッ!」とハマって
気持ち良かったんだろうなぁ。。

「100年わからなかった
パズルの最後のピースの場所が
やっと、やっとわかったぞ!!!」
みたいな感覚かも。

 

 

きっと「一生今日が続いてほしい」
と思ったことがない人はほぼいない。

ということは全人類の共感を得られる。

 

なのにも関わらず、その気持ちを

「一生今日が続いてほしい」

と、一字一句違わずに言語化できた人が
未だかつていただろうか?

 

これが

「いつまでもあなたと一緒にいたい」

とか

「ずっとこうしていたいのになぁ」

とかだったら、全然違う。
ありきたりすぎて弱い。

 

これもコピーライティングだ。

顧客が心の中では思ってるけど
うまく言葉にするのが難しいこと。

それを端的にズバッと言語化されると

「そうそう!それが言いたかったの!」

となって、強く共感される。
そして、「この人の商品なら信頼できる!」となる。

結果、売れる。

 

つまり、潜在欲求を顕在化させてあげると
商品を買ってもらうことができる。

 

 

GO歌詞解釈から学ぶコピーライティングという話。

やばい、こんなに長くなるとは思ってなかった。

とりあえずそんな感じさね。

ではでは!

 

GOのライブ映像↓

 

 

PS.
前回の「行間の哲学」の記事、大変好評で
メルマガ読者さんやTwitterのDMなどで
感想メールがたくさん届きました。

その中でも面白かったものを軽くご紹介。

繰り返すのって、大切ですよねー。
記憶に残り易くも感じます。

最初のメールの【ピノ】とか。

ひろつぐさんが前にオススメしてた、
バナナマンのコント動画とか。

ワンピース、とか。
君の名は、とか。
まどマギ、とか!
ピークエンド効果!

文章の最後の復習なんかも、
そうですね。

名探偵コナンが閃くように、

ピキーン!と、

脳みそに刺激があると、
より良いんでしょうね。

早速、改行をうまく使いこなしていて
読みやすかったし面白かったです♪

特に、最後の

名探偵コナンが閃くように、

ピキーン!と、

という部分なんかは、
とてもわかりやすい比喩ですね!

今回の記事でいえば、まさしく
「情景が思い浮かぶ言葉選び」
だなぁって感じました。

 

こんな風に感想メールを送ってもらえると
僕の発信の原動力にもなります。

数の関係で個別返信はできないと思いますが、
ちゃんと全部読ませてもらっています。

そうやって、

発信→返信→発信→返信→発信

といった具合に
エネルギーを循環させていけると
いろんな気づきや学びが得られるし
何よりとても楽しいですね♪

ぜひまた気軽に感想メールください!

 

前回の記事はこちら↓

行間の哲学。プロ歌手やお笑い芸人から学ぶ、価値あるコンテンツの最低条件。

2016年12月6日

返信メールの中で言っている
「バナナマンのコントの動画」の記事はこちら↓

バナナマンのコント「Tバック」が深い!面白すぎる。悩みは悩むだけ無駄。

2016年7月6日

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